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iDeCoの6月の新規加入者は約3.1万人で前年同月比0.9%増、平均拠出額はジワリと低下

2020/08/03 14:26

 国民年金基金連合会が8月3日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、6月の新規加入者数は3万1,288人で加入者総数は162万9,930人になった。月間新規加入者数は5月と比べて9,732人増加し、前年6月と比較しても287人(0.9%)増えている。今年は、新型コロナウイルスの影響で全国的に外出自粛が続いているが、iDeCoの加入状況には外出自粛の影響は見られない。ただ、7月の半ば以降に、再び感染者数が増大する傾向が強まっており、7月以降の加入者の動向に影響が及ばないかを慎重に見ていく必要がある。一方、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所が198事業所伸び、実施事業所数は1,785事業所、対象従業員数は1万1,683になった。

 6月の新規加入者の内訳は、第1号加入者が3,663人(前月2,553人)、第2号加入者は2万6,076人(前月1万7,998人)、第3号加入者は1,546人(前月1,005人)となった。第3号加入者が月間1,500人以上の新規加入になるのは、20年3月以来3カ月ぶり。前年同月と比較して26.2%増と大きく伸びた。なお、第2号加入者の中では、企業年金なしの新規加入者が1万4,922人(前月1万556人)、共済組合員(公務員)の新規加入者は6,529人(前月4,317人)となった。

 iDeCoの掛金の平均金額が今年は年初からジワリと低下してきている。制度全体の平均拠出額は19年12月には1万5,647円だったが、6月現在は1万5,586円と61円減額している。5月の1万5,596円と比較しても10円の減額だ。第1号加入者は19年12月2万7,222円から6月は2万7,055円と167円の減額。第3号加入者も1万4,947円が1万4,805円に142円の減額。第2号保険者のみが、1万4,077円から1万4,082円へとわずかながら(5円)の増額となった。コロナ禍のため、旅館や飲食業などでは休業を余儀なくされるところも少なくなく、また、業態によっては残業の削減など、国内の雇用情勢に変化がみられる。

 iDeCoは、60歳までは原則として解約・現金化ができない仕組みであるため、簡単に解約してしまうことはないと考えられるが、収入減などの折には掛金の金額を減額し、厳しい時期を耐えるという動きはでてきやすい。現在のコロナ禍で残業の抑制による収入減、あるいは、ボーナスの減額など厳しい収入状態に陥ってしまった人は決して少なくないと考えられる。その際に、iDeCoの掛金を減額することはやむを得ないだろう。肝心なことは、積立てを止めないことだ。将来の雇用情勢が不透明であるだけに、長期の資産形成の重要性もまた増している。厳しい時には、掛金を最低掛金額の5,000円に落とす、あるいは、掛金の支払いを一時的に停止して(掛金の支払いを停止しても、運用商品の入れ替え=スイッチングなどの運用指示は継続できる)、収入の好転を待つようにしたい。

iDeCo新規加入者数の推移

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出所:モーニングスター作成



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