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スマホアプリ「NISSAY DC Station」で運用と継続投資教育をサポート=日本生命

2020/03/26 14:10

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日本生命保険 団体年金部 確定拠出年金業務G
確定拠出年金担当課長
石岡亮太氏
  日本生命保険は、同社が運営管理機関を受託する企業型確定拠出年金(DC)制度の加入者を対象としたスマートフォンアプリ「NISSAY DC Station」の提供を4月1日からスタートする。同アプリは、加入者個々の資産評価額や運用利回りが確認できるほか、運用商品変更の手続き(運用商品預替、運用割合変更)までアプリ内で完結できる。さらに、継続投資教育をサポートするコンテンツも提供するという。同アプリの導入背景などについて日本生命保険の確定拠出年金担当課長の石岡亮太氏(写真)に聞いた。

 ――「NISSAY DC Station」の導入の狙いは?

 企業型DCを導入されている企業には、事業主様、ご加入者様がそれぞれ抱える課題があります。その課題解決をサポートするツールとしてアプリを導入しました。たとえば、事業主様には、2018年5月のDC法改正により、継続的な投資教育が「努力義務」となりました。アプリによる継続教育コンテンツの配信などで、事業主様のサポートを行います。

 また、ご加入者様はスイッチング頻度が低いことが多く、アプリのプッシュ通知の配信により商品見直し頻度の向上を狙っています。昨年、ご加入者様に対するアンケートを行ったところ、アプリで資産評価額や利回りを確認したいという声が半数にのぼり、ご加入者様の要望が強いサービスでもありました。

 そもそも、せっかく確定拠出年金制度に加入しているのに、ご加入者様専用サイトにログインするためのユーザーID、暗証番号を忘れてしまい、手続きしようにもできないという方が少なくありません。また、どの運用商品を選択してよいか分からない、その結果として、加入後に運用商品を見直したことがないという方もいらっしゃいます。

 このアプリでは、ユーザーID、暗証番号の都度入力が不要となり、資産配分割合の決定から運用商品変更の手続きまでが可能です。

 ――これまでアプリの機能を使うことによってDC運用について加入者の行動が変わったというような実績はありますか?

 投資教育セミナーの場で、アプリに搭載しているロボアドバイザー機能である「N-アシスト」を活用して、運用商品を選択してもらったことがあります。現在の超低金利下では、元本確保型商品に資産を置いておいても、ご加入者様の利回り向上につながらず、元本確保型商品に偏った運用の見直しが求められていますが、「N-アシスト」を使った結果、20代~30代では投資信託の選択比率が格段と高まりました。

 「N-アシスト」は、いくつかの簡単な質問に答えていただくことでリスク許容度を診断し、そのリスク許容度に相応しい運用ポートフォリオを例示します。実際にリスク許容度診断を行ったところ、ご自身で考えていたよりもリスクを取れるという方も少なくありません。これが気づきとなって、運用商品の見直しを考えていただけます。

 ご加入者様は「どの運用商品を選べばよいのか分からない」という悩みが多いですが、具体商品の組合せ例が提示されることで、運用商品を選択しやすくなったとの声を聞いています。どんな運用商品を選んでよいか分からないから、とりあえず元本確保型という選択ではなく、ご自身でしっかり考えた上で運用商品を選択してほしいと思います。

 アプリでは、企業型DCの運用商品ラインアップにあわせて、「N-アシスト」がご加入者様のニーズに沿った運用ポートフォリオを例示します。そこからスムーズに、運用商品の売買手続きができる「ダイレクトスイッチング」機能を付け加えました。

 この「ダイレクトスイッチング」は、運用商品預替(スイッチング)と運用割合変更が、それぞれできるほか、その両方を同時に行うこともできます。従来は、スイッチングは売却(解約)する商品1つ1つについて売却指示と新しい投資先指定を繰り返し行う必要があり、ポートフォリオ全体の資産入れ替えは面倒な手続きだったのですが、「ダイレクトスイッチング」機能を使うことで、1回の手続きで完結できるようになりました。

 これまで「N-アシスト」と実際の商品売買手続きは別々なサービスとして提供していたため、せっかく「N-アシスト」で資産配分割合が決まっても、売買手続きまで進まずに終わってしまうというケースもありました。「N-アシスト」と商品売買手続きをアプリ上で完結したいというのが「NISSAY DC Station」の狙いのひとつです。DC分野で「ダイレクトスイッチング」の機能を提供するのは当社が初めてになります。

 ――継続投資教育をサポートする仕組みは?

事業主様は、どのように継続教育を行っていくべきか悩んでいます。特に全国に事業所を展開されている場合、すべてのご加入者様向けに均質な投資教育を行っていくことはなかなか難しいのが実態です。

継続教育コンテンツは、毎月2回程度プッシュ通知で配信されますので、少しでも事業主様の負荷軽減につながればと思っています。

 ご加入者様は、運用初心者から上級者まで、どなたにでも学んでいただけるように、さまざまなコンテンツを用意しています。たとえば、動画で確定拠出年金のしくみや各種お手続きの方法などを確認できるようにします。また、毎月のマーケット振り返りも動画で配信します。他にも、年金制度や資産運用に関する基本的な情報や、身近なできごとを通じた運用のヒントなどをイラスト等でわかりやすく紹介したり、お金にまつわるコラム等も配信していきます。

 ――今後のサービス展開は?

 まずは、「NISSAY DC Station」を広くご利用いただきたいと考えております。ご案内開始後、早速お申込みをいただきましたが、第1号は地方の中小企業様でした。その後も、問い合わせが多く、事業主様の関心の高さを感じています。

 日本生命では、「人生100年時代をリードする日本生命グループに成る」ことを中期経営計画のスローガンとして掲げています。確定拠出年金は、制度を導入することがゴールではなく、そこからがスタートです。今年は確定拠出年金法が誕生して20年目を迎えます。導入されている企業様でも、制度のブラッシュアップが欠かせません。

 近年、ターゲットデートファンド型やリスクコントロール型など、比較的新しいバランス型商品が増えてきました。そのような運用商品を追加いただくように提案してまいります。また、ご加入者様にもアプリの提供等を通じて確定拠出年金制度の良さをあらためてご認識いただき、加入率や利回りの向上に資する取組みをしてまいります。ご加入者様、事業主様の双方から「確定拠出年金制度があってよかった」と思ってもらえれば嬉しいです。

 確定拠出年金は老後資金の一部であり、日本生命としてはDB(確定給付企業年金)、個人年金等、お一人お一人をサポートするサービス提供を行っています。引き続き「人生100年時代をリードする日本生命グループ」として、保険+αの価値を提供していきたいと思います。

    
    

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