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iDeCoの12月の新規加入者は前年同月比5%減、「年金2,000万円問題」加入者増は一巡

2020/02/04 14:21

 国民年金基金連合会が2月3日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、12月の新規加入者数は3万2,570人で加入者総数は146万5,487人になった。月間新規加入者数は11月と比べて3,962人増えた。ただ、前年同月と比較すると1,883人(5.5%)減少した。「年金2,000万円問題」をきっかけとした加入者増は一巡したようだ。

 12月の新規加入者の内訳は、第1号加入者が3,021人(前月3,222人)、第2号加入者は2万8,417人(前月2万4,167人)、第3号加入者は1,132人(前月1,219人)となった。第2号加入者の中では、企業年金なしの新規加入者が1万5,962人(前月1万4,603人)、共済組合員(公務員)の新規加入者は8,026人(前月5,768人)となった。なお。iDeCoに事業主が掛金を上乗せする制度である「iDeCo+(イデコプラス)」の導入事業所数は1,131、対象従業員数は7,476人になった。

 19年6月に国会等において「老後資金として2,000万円が不足する」問題が大きく取り上げられ、iDeCoの新規加入は7月以降11月までは5カ月連続で前年同月を上回っていたが、12月は前年同月の実績を割り込んだ。加入資格別では第2号加入者(会社員と公務員)の中で、「企業年金なし」のみが、かろうじて前年同月の実績を上回っている状況だ。全般には関心が薄らいでいる状況が感じられる。

 iDeCoの加入者総数は146万人に過ぎない。自助努力の年金上乗せ制度としての活用が期待されているが、加入対象者(公的年金被保険者数)6,746万人(2019年3月末)に対する比率は2.2%だ。企業年金の加入者数は1,644万人(同)であり、厚生年金保険(第1号=会社員)3,981万人に占める割合は41.3%と、過半数の会社員は企業年金の恩恵に浴していない。企業年金でカバーされていない会社員2,337万人のうち、iDeCo加入者は76.5万人と加入率は3.3%になっている。

 公的年金以外の私的年金カバー率を見ていくと、国民年金第1号(自営業等)加入者数1,471万人のうち、国民年金基金の加入者数は36.4万人と加入率は2.5%だが、iDeCoの加入者は17万人で加入率は1.2%と低い。第3号被保険者数847万人に占めるiDeCoの加入者数は4.8万人で加入率は1.1%と定率だ。一方、厚生年金保険(第2~4号=公務員)の加入者448万人のうち、iDeCoへの加入者数31.7万人は7.1%になる。公務員のiDeCo加入率は比較的高いが、絶対的な水準はまだ低いといえるだろう。

 生命保険会社等が提供する個人年金保険の世帯加入率は簡易保険や年金共済等を含む全生保ベースで21.9%になっている(データ出所:生命保険文化センター)。iDeCoの加入率は個人ベースであるため、世帯加入率と単純に比較はできないが、個人年金保険の加入率との比較でも、依然として加入対象者の2.2%しか加入していないiDeCoの潜在加入ニーズは大きいといえるだろう。

 ちなみに、年間に払い込む保険料の平均は20.1万円(月額1万6,750円)。これは、iDeCoの掛金の月額平均1万5,647円に近い。個人年金保険には保険料控除として一定水準の税控除があるが、iDeCoは掛金の全額が控除対象となる分、節税効果は圧倒的に大きい。国民的な話題となった「年金2,000万円問題」は瞬間風速に過ぎなかったが、今後もiDeCoへの加入は底堅く続いていくものと考えられる。

iDeCo新規加入者数の推移

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