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JAバンクのiDeCo、みずほ銀行とJAが提携し全国1000万の組合員の受付窓口に

2019/03/07 10:48

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農林中央金庫 JAバンク資産形成推進部

資産形成サポートグループ部長代理 渡辺陽介氏(写真:左)
総括・資産形成戦略グループ部長代理 住友哲平氏(写真:中央左)

みずほ銀行 アセットマネジメント推進部

個人型DC推進チーム調査役 高木信弥氏(写真:中央右)
次長 伊牟田浩司氏(写真:右)
 JAバンクが4月からiDeCo(個人型確定拠出年金)の受付を開始する。農林中央金庫とみずほ銀行が業務提携を結び、2019年4月からみずほ銀行が運営管理機関となる「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」について、取扱いを希望するJAの窓口で受付を開始する。JAバンクは、全国に約1000万人の組合員と約7700店の店舗ネットワークを持ち、地域に根差したきめ細かな金融サービスを提供している。地域のJAがiDeCoの窓口になることで、第1号被保険者である農業者等にiDeCoが身近な存在として浸透していく期待がある。「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」について、農林中央金庫のJAバンク資産形成推進部 総括・資産形成戦略グループ部長代理の住友哲平氏(写真:中央左)と資産形成サポートグループ部長代理の渡辺陽介氏(写真:左)、そして、みずほ銀行のアセットマネジメント推進部個人型DC推進チーム調査役の高木信弥氏(写真:中央右)と同部次長の伊牟田浩司氏(写真:右)に聞いた。

 ――「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」を取り扱うことになった経緯は?

住友 JAバンクでは、2002年に確定拠出年金(401K)に参入し、農林中金・信農連・JAで積極的な情報提供に努めたものの、残念ながら大きな反響は得られなかった。結果、運営コストも嵩んできたことから、やむなく2008年に事業からの撤退を決定し、2009年にみずほ銀行に移管した経緯がある。

 当時は、資産形成や資産運用にかかる関心が現在と比較して低かったため、組合員・利用者の方々にとっては、公的年金で十分という考え方も強かったのではないかと思う。

 その後、2017年に個人型確定拠出年金の加入対象者が拡大され、「iDeCo」という愛称もついて親しみやすくなり、さらに、金融庁の「貯蓄から資産形成へ」という旗振りも強化されてきた。以前に比べると、税制メリットの魅力などiDeCoへの関心も高まっていることが感じられるようになった。そこで、iDeCoのサービスで豊富な実績のあるみずほ銀行のiDeCoを、JAの組合員向けにカスタマイズしていただき、JAの窓口で提供することとした。

 JA組合員は約1044万人、JAバンクの貯金残高は約103兆円になる。全国に立地する約650JAを通じて、広くiDeCoについて提案していきたいと考えている。

 ――具体的な推進の体制や方法は?

住友 JAバンクは全国に約7700の店舗がある。窓口での申込受付の他、外訪活動を担っている渉外担当者を通じた提案活動にも力を入れていきたい。JAバンクの強みは、こうした対面チャネルを活かした地域に根差したきめ細かなサービスにあると思っている。まずは、投資信託の取扱いを行っている約200JAを中心に、「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」の申込受付を始めていきたいと考えている。

 iDeCoの取扱いを始めるかどうかは、個々のJAの判断による。したがって、4月1日の時点で、全てのJAがiDeCoを取扱っているわけではないが、徐々にiDeCo取扱いJAの数は増えていくと思う。iDeCo取扱いJAについては、「JAバンク」の公式HPで紹介していく。

 ――「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」の商品ラインアップや手数料等の特徴は?

高木 運用商品は、低コストで厳選された「みずほのiDeCo」のラインアップに、「農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド」が加わっている。投資信託が15本、元本確保型の定期預金が1本で合計16本の品揃えになる。

 低コストのインデックスファンドシリーズの「たわらノーロード」を中心に国内外の株式、債券、リートの個別資産にそれぞれ投資ができる他、バランス型をリスクの低い「安定型」から「積極型」まで揃えるという、分かりやすい商品構成になっている。

 手数料は、1カ月当たり422円(うち、運営管理機関手数料は255円)。ゆうちょ銀行と同水準になり、地銀や信用金庫と比較して割安感のある水準になっている。対面営業を行う地域密着の金融機関の提供するiDeCoとして十分に競争力のある手数料水準にした。

 サービス面の特徴として、「みずほのiDeCo」で、多くのお客さまが使っておられる運用サポートツール「SMART FOLIO<DC>」を提供し、ご利用いただく方のリスク許容度に合わせた運用ポートフォリオを提案する。資産運用が初めてという方でも、「SMART FOLIO<DC>」を使うことで、資産形成に効果的といわれる長期分散投資を進めていくことができる。

「SMART FOLIO<DC>」は運用開始後も、運用状況に応じてお知らせメールが届くので、長期にわたって資産を積み上げていく手助けになる。

 さらに、申込手続きに際しては、申込書類をその都度取り寄せることなく、パソコンやスマートフォンで申込書類の作成ができる。プリンターがあれば、ご自宅で申込書類を印刷し、署名・捺印をしていただくことによってお申込み書類が完成する。

 JAの渉外担当は、iDeCoの制度内容について紹介する他、このような申込書の作成のサポートや「SMART FOLIO<DC>」による商品選択のサポートなどを行う。

 ――取扱い開始にあたってキャンペーンなどの販促策は?

渡辺 全国のJAが一斉に取り扱うというものではないので、キャンペーンのような統一の取り組みは難しい。組合員・利用者向けには、セミナーなどの情報提供の場を設けることも検討したい。

 JAの組合員である農業者等は主として第1号被保険者になる。拠出上限額は、国民年金基金の掛金と合算で月額6.8万円になるが、会社員や公務員の方々と比べると掛金の枠は大きい。年金への備えは、ほとんどの方が意識していることなので、iDeCoの制度説明等を通じて、情報提供を積極的に行いたい。

 また、公務員の方々も、JAバンクに口座を持っている方が少なくない。JAの店舗がある地域の方々に、広くiDeCoをお申込みいただける窓口としてご利用いただきたいと思っている。

 ――「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」に対する期待は?

伊牟田 2017年1月にiDeCoの加入対象者が大きく広がって、iDeCoの認知度が高まって以来、毎月着実にiDeCoの加入者は増えている。しかし、iDeCoの加入対象者を約6700万人と考えれば、現在の約110万人という加入者は全体の2%にも満たない水準といえる。

 今回、全国に7700店舗を展開するJAバンクがiDeCoの受付窓口になるということは、iDeCoの普及にとって大きな意味があることだと思う。より身近な資産形成手段としてiDeCoの利用が一段と広まるよう、「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」にご加入いただいた加入者の方々へのサポートをしっかり行っていきたい。「JAバンクのiDeCo(みずほプラン)」によって、第1号被保険者の方々のiDeCo加入に弾みがつくものと期待している。

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