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「りそなつみたてiDeCo」の取扱い開始、指定運用方法にターゲットイヤー型ファンド

2018/05/30 10:13

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りそな銀行 信託ビジネス部
グループリーダー 下坂泰造氏(写真:左)
グループリーダー 森裕司氏(写真:右)
 りそなグループは5月3日から、iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の新プラン「りそなつみたてiDeCo」の取扱いを開始した。運営管理機関手数料等は、従来のiDeCoと同じ内容だが、運用商品ラインナップを全面的に見直し、指定運用方法として「ターゲットイヤー型ファンド」を採用している。新プランをスタートした意図について、りそな銀行の信託ビジネス部グループリーダーの森裕司氏(写真:右)と同じくグループリーダーの下坂泰造氏(写真:左)に聞いた。

 ――「りそなつみたてiDeCo」の取り扱いを開始した狙いは?

森 今年1月から「つみたてNISA」も始まり、iDeCoも積み立ての商品であることを強調したいと考え、「つみたて」の名を冠したiDeCoの新プランをリリースしたいと考えた。資産形成の手段として、iDeCoやNISAを、それぞれの制度の特性を活かして上手にご活用いただきたい、という思いがある。

 また、従来のiDeCoは企画設計から2年以上が経過し、この間に制度改正などの変化もあった。投信も、この2~3年で信託報酬率の引下げが劇的に進んだ。この変化を踏まえ、いま一度、一番良い運用商品をラインナップしたいと考えた。従来の投信ラインナップは、商品性にダブリもあったため、33商品から26商品に商品数を絞り込んだにもかかわらず、コモディティなど新たな投資対象資産を加えて、より幅広い分散投資ができるラインナップになっている。

 加えて、制度改正に対応して、お客さまが運用商品の指定されなかった場合に自動的に買い付ける指定運用方法に、「ターゲットイヤー型ファンド」を採用した。ターゲットイヤー(目標の年)に応じて、はじめは株式運用などの割合を増やした積極的な運用を行い、目標の年が近づくにつれて自動的に債券運用などの割合を増やした安定運用に切り替える商品だ。長期的な観点から、お客さまの収益の確保を図る商品として選定した。加入時の年齢によって、目標の年を「2030」「2040」「2050」から選び、商品を指定する。

 従来は、定期預金が自動的に買い付けられる商品だったが、60歳まで換金できないという制度の特徴を考え、物価上昇局面でもリスクを分散して安定的な運用ができる商品として「ターゲットイヤー型ファンド」を指定運用方法に採用した。これによって、iDeCoは長期分散で運用して、安定的に増やすという性格を明確にしている。

 指定運用方法を「ターゲットイヤー型ファンド」にしたこともあり、パンフレット等で運用商品のラインナップを紹介する際の商品の並び順を変えた。従来は、一番上にあった「定期預金」に代わって、「ターゲットイヤー型ファンド」など、おまかせ運用タイプの商品として運用商品リストの一番上にした。次に、運用する資産を自分で選ぶことを目的とした運用資産別のファンドリストを置き、そして、一番下に「定期預金」がある順番となっている。

 お客さまの中には、価格変動のリスクを取りたくないというお考えの方、そして、定期預金で積み立てて節税効果のみを得たいと考える方もいらっしゃる。そこで、定期預金を選ばれる場合には、必ず運用商品の指定の手続きが必要ですという説明を行っている。

下坂 今回、新プランの提供にあたって営業現場の声を聞いてみて、お客さまの変化が見えてきた。たとえば、意外と20代の若いお客さまは、将来に対する漠然とした不安に対して、前向きに準備していきたいと考えている。しかしながら、具体的な方法が分からないという方が多く、iDeCoやつみたてNISAのご提案をすると、理解も早く、安心してお申し込みいただけるようだ。

 窓口に来ていただけるような工夫をすることで、若い方々に積み立て商品を広く使っていただくことができるという手応えがある。たとえば、iDeCoの相談に特化した相談店舗である「つみたてプラザ」は、2回相談に来られるお客さまが少なくない。最初に、iDeCoの制度について説明を聞いていただきiDeCoへの加入を決められ、その後、改めてどんな運用をすれば良いのかと、運用のご相談でご来店されている。周りに相談できる人がおらず、一人で決められない方も多く、つみたてプラザのファイナンシャルプランナーの意見を聞くと、納得でき安心して手続きできるとおっしゃっていただいている。

 りそなグループの店舗では、全ての店舗で、iDeCoの制度説明ができている。今後、業法改正によって、iDeCoの運用商品についても一般の社員が店頭で説明できるようになる。その折には、りそなの店舗は、iDeCoやNISAなどの節税効果のある制度内容を十二分に活用して、目的に応じた資産形成の相談ができる窓口として、これまで以上にご利用いただけるようになると思う。

 ――ロボ・アドバイザー「りそなDC資産運用クリニック」とは?

森 現役世代の方々は、来店する時間がとりにくいという事情があるが、一方で、自分で調べて判断したいというニーズもある。ロボ・アドバイザーをご提供することで、ネットで運用商品の選定まで完結することもできる。4つ、ないしは、8つの質問にお答えいただくことで、その方のリスク許容度を判断し、「りそなつみたてiDeCo」の商品ラインナップを使った運用ポートフォリオの提案を行う。

 来店でのご相談とネット完結型のサービスをお客さまのご都合に合わせて選んでいただき、様々なお客さまのご要望に応えられるサービスを拡充している。

 ――iDeCoの普及に向けた取り組みは?

森 この5月から新たに認められたiDeCoへの中小事業主掛金納付制度の案内を積極的に行っている。従業員数が100人以下の中小企業は、りそなグループのメインのお取引先であり、日本企業の大多数が、100人以下の中小企業といえる。これらの企業は、従来は福利厚生の充実で企業年金を導入しようと考えても、掛金や制度設計・維持に係る負担が大きすぎて企業年金を断念することも多かった。それに代わって、iDeCoへの中小事業主掛金納付制度は比較的簡単に導入できる。これまでやりたくてもできなかった企業年金の代替手段として関心が高い。

 金融機関としては、この制度を企業が導入したとしても、企業から何らかの手数料が入ってくるというビジネスではないが、中小企業をメインのお取引先としているりそなグループが取り組むべき提案として、使命感を持って進めている。これにより、iDeCoの普及が進むという側面もある。

下坂 人手不足が深刻化する中で、企業の福利厚生制度の充実は、人材確保の重要な要素として注目されている。最近、ある外食チェーンで、店頭に大きく貼った人材募集ポスターに「確定拠出年金制度を導入」と大書してあるのを見て、企業にとっての年金制度の重要性を改めて感じた。

 中小事業主掛金納付制度(逆マッチング、事業主マッチング)を事業会社に提案に行くと、非常に良い制度だと言っていただける。さっそく5月にご検討を開始された企業もある。全国の中小企業に、新しい福利厚生制度として積極的に提案していきたい。

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