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みずほ銀行のiDeCo、運用商品拡充に合わせ「スマートフォリオ」のサポート機能も向上

2018/01/30 10:32

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みずほ銀行 アセットマネジメント推進部
部長
山田喜嗣氏

 みずほ銀行は今年1月にiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の運用商品ラインナップを拡充した。併せて、資産運用をサポートする「SMART FOLIO(スマートフォリオ)」の機能も充実した。自分で年金を準備するという長い運用期間と伴奏するサービスへと一段と進化した「みずほ個人型プラン」について、みずほ銀行アセットマネジメント推進部 部長の山田喜嗣氏に聞いた。

 ――1月からiDeCoの運用商品ラインナップを拡充した意図は?

 グローバル・バランスファンドを追加した。新たに採用した「たわらノーロード スマートグローバルバランス」は、「安定型」「安定成長型」「成長型」「積極型」の4つのコースがある。国内・先進国の株式・債券・リートに加え、新興国の株式も含む7つの資産で分散投資ポートフォリオを組んで運用する商品だ。

 「みずほ個人型プラン」は、シンプルで低コストなインデックスファンドを品揃えし、ロボアドバイザー「スマートフォリオ」が配分比率の決定など資産運用をサポートするというコンセプトでサービスを提供してきた。

 バランスファンドについては、リスクを抑えた「投資のソムリエ」と「投資のソムリエリスク抑制型」を提供し、資産運用が初めてのお客様の利用を想定して「預金から一歩踏み出すための商品」という位置づけにしていた。

 ところが、実際には、リスク許容度が高い方の中にも、バランス型でおまかせ運用を希望される方が少なくないことがわかってきた。以前の商品ラインナップでは、リスク許容度の高い方は、インデックスファンドを使って、自分で配分比率を指定してポートフォリオを作っていただいていた。

 「たわらノーロード スマートグローバルバランス」は、4つのリスクグレードに対応しているが、その資産配分比率は、みずほ第一フィナンシャルテクノロジーの助言を受けて、年2回の見直しがある。経済情勢の変化に応じたリスク水準に合わせて基本ポートフォリオの配分比率を見直す機能もついているが、信託報酬は4コースともに税込0.54%と抑えてある。

 「みずほ個人型プラン」は、「スマートフォリオ」を使って、リスクを見える化することが大事だと考えている。長期で資産運用を継続するには、その方のリスク水準に相応しいポートフォリオで運用した方が良いという考え方だ。今回、グローバル・バランスファンドを取り入れて、おまかせ型の運用選択肢が充実したと考えている。

 ――「スマートフォリオ」の機能面での変化は?

 リスク許容度に応じたモデルポートフォリオを提案する際、今回のファンド追加によって選択肢の幅が広がった。リスク許容度の高い方でも、商品の選択において「単一資産」と「バランス型」が選択できるようになった。

 また、iDeCo加入後の継続的なアフターフォローを行うアラートメール機能を用にカスタマイズした。ゴールアプローチで目標設定をすると、目標と推定される60歳時点の資産額とのかい離、目標に向けた現時点でのモデルポートフォリオと実際の資産残高とのかい離との2つについて、年2回の頻度でアラートメールを送る様にした

 「スマートフォリオ」では、スイッチングや配分比率の変更などもガイドする。ロボアドバイザーの機能を提供する運営管理機関が増えているが、先行してサービスを提供開始した強みを活かし、サービス内容のレベルアップを図っている。

 この「スマートフォリオ」のポートフォリオ提案機能やアラートメール機能は、企業型でも一部企業で試験的に導入させていただき、効果を確認している。新入社員を対象とした例だが、セミナー形式の説明会のみの場合と比較して、「スマートフォリオ」を導入した後では、元本確保型を含む単一資産で運用を選択していた方が60%程度から10%程度に低下し、ほとんどの加入者が複数資産への分散投資を行うようになったという事例もある。また、運用の中味も「スマートフォリオ」の提案内容に沿っていることもみてとれる。

 iDeCoにおいても、今回のラインナップ拡充と「スマートフォリオ」機能強化によって、多くの方により簡便で快適な運用を実現していただけるようになったと思う。

 ――iDeCoの運営管理機関手数料を実質無料にした効果は?

 キャンペーンとして運営管理機関手数料を無料としていたものを恒常化したものだが、無料を打ち出す金融機関も増えていることから、制度変更そのものが、お客さまへの直接のアピールに繋がった、とは考えていない。

 むしろ、資料請求やお申込書の記入などについて、簡便にストレスなく完了していただけるような、ナビゲートの機能を充実させていることで、直接、Webでお申込みいただく方が増えるなどの効果が出ている。

 ――今後の普及策は?

 企業取引を通じた職域でのセミナーや説明会の開催、店頭へのご来店での説明、Webサイトでのご紹介など、様々なお客様との接点を活かし、それぞれにおいて、取り組みを強化する必要があると考えている。

 職場での勉強会での手応えや、個人向けに展開しているプレゼントキャンペーンへの反響などを客観的に判断すると、iDeCoの認知度向上をさらに進めていく必要があると感じている。「そもそもiDeCoって何?」という問いはまだ多く、ゼロから制度説明を行う必要がまだまだある。

 ただ、勉強会やプレゼントキャンペーンがきっかけとなって、iDeCoに興味を持っていただけているので、地道にやり続ける覚悟だ。

 また、昨年1月から新たに加入対象者となった公務員の方々が動くのはまだこれから、と感じている。中央省庁では職場勉強会などに積極的に取り組まれているが、地方自治体を含めた全国的な広がりという点では、まだまだ我々としても伝えきれていない。情報を届ける仕組みの見直しなどを行っていきたい。

 ――つみたてNISAとのすみわけ、また、今後のiDeCoへの期待は?

 「みずほ個人型プラン」は、みずほ銀行に口座を持っていただいているお客様に、将来への備えのひとつの手段としてご検討いただいている。iDeCoだけを伝えるのではなく、総合金融コンサルの中で、選択肢のひとつとしてiDeCoも加えてご提案していくというのが、当行のスタンスだ。将来の備えとしては、iDeCoだけではなく、保険商品、つみたてNISAなどもある。税のメリット、運用のメリットなど、それぞれの制度・商品の特徴、そして、お客様が拠出可能な積立金額についても考え併せて、お客様にとって最適な組み合わせは何なのかということを一緒に考えている。

 iDeCoにご加入いただいた方は、NISAや保険商品などを併用される方が多い。将来の備えとして、預金だけでは不十分だという考えに立たれる方は、資産活用との親和性が高い。iDeCoをきっかけにしたお取引の広がりという点で、iDeCoは重要なツールだと意識している。

 また、複数の金融機関との提携によるiDeCo推進にも力を入れている。特に、イオン銀行との提携プランでは、運用商品ラインアップも独自の商品選定をなさっているので、当行とは異なる運用ニーズのある方にもご支持いただけるプランになっていると思う。イオン銀行は店頭が年中無休で、ショッピングモールに相談コーナーがあるという立地の面でもユニークなので、お買い物ついでにご夫婦でご相談いただくなど、当行とは異なるご提案が可能だ。iDeCoの普及をめざしてさらに連携していきたい。

 また、商品ラインナップについても拡大の余地はある。お客さまのご要望を踏まえて、徐々に拡充を考えたい。

 iDeCoは、老後の資産運用について退職前の世代の方々と一緒に考える機会になる。これまでは店頭に来られることがなかった30代~50代の方々が「将来への備え」としてiDeCoをきっかけに、ご相談に来店されるようになっている。この流れは、iDeCoそのものの認知度拡大によって確かなものになっていくと思う。引き続き、資産形成に資する重要なツールとしてiDeCoの普及に努めていきたい。

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