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野村アセットのDC専用ファンド、市場ニーズをくみ上げた商品をいち早く提供しDC市場の成長を後押し

2017/03/24 13:42

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野村アセットマネジメント
DC事業部長
水谷龍雄氏
 野村アセットマネジメントのDC専用ファンド「マイバランス30(確定拠出年金)」<2002072501>、「マイバランス50(確定拠出年金)」<2002072502>、「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」<2002022201>、「野村 J-REITファンド(確定拠出年金)」<2005041101>などが2月末現在、モーニングスターレーティングで最高格付けの★★★★★を取得している。モーニングスターレーティングは、過去3年間、5年間、10年間のファンドのリスク調整後パフォーマンスを★の数で評価するもので、最高位の★★★★★は、同一カテゴリーで上位10%以内の優れた成績を残したことを表している。野村アセットマネジメントのDC専用ファンドについて、DC事業部長の水谷龍雄氏に聞いた。(格付け評価は、すべて2017年2月末現在)

――DC専用ファンドの多くが5つ★、4つ★など高い格付けを取得している。DC専用ファンドの特徴は?

 「マイバランス(確定拠出年金)」シリーズは、株式の組み入れ比率が30%、50%、70%の3本を提供しているが、DC市場で手軽に分散投資のできるバランス型ファンドの需要が高まっていることを受け止めて2002年に設定した。当時としては信託報酬が低水準ということもあって、3本で合計約1,500億円の残高になっている。

 また、残高がすでに1,300億円を超えて当社のDC専用ファンドでは最も大きな規模になっている「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」に代表されるインデックスファンドのシリーズでは、質の高い運用を提供すべく、トラッキングエラーの値を小さくするための工夫を行ったり、売買頻度を少なくして運用コストをかけない工夫を行うなど、愚直に運用している。「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」の規模が特に大きくなっているが、これはマザーファンドの規模の大きさを活かして、いち早く完全法(指数採用銘柄を全て組み入れて運用する方法)を採用するなど、質の部分を評価されたことが大きいと考えている。

 当社のラインナップの中には、同じインデックスに連動する複数のファンドがある。これは当初、信託財産留保額ありで「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」等のシリーズを立ち上げ、その後信託財産留保額のない「野村 DC外国株式インデックスF・MSCI」<2007092706>(★★★★★)のシリーズを立ち上げたという経緯による。ただし、今年2月末にDC専用ファンドの信託財産留保額を撤廃したことにより、現時点では両シリーズの差異はなくなった。信託報酬も同じ水準だ。

 「野村 J-REITファンド(確定拠出年金)」と「野村 世界REITインデックスF(確定拠出年金)」<2008071603>(★★★★)も、REITファンドとして多くの企業型DCやiDeCoプランで採用していただいている。

 「野村 J-REITファンド(確定拠出年金)」は、アクティブファンドでパフォーマンスが抜群に優れていることを評価され、J-REITに投資するDC専用ファンドの中で最も大きな残高になっている。また、「野村 世界REITインデックスF(確定拠出年金)」は、先進国REITに加えて国内REITを組み入れており、文字通り世界のREITに投資しているところに特徴がある。日本のREIT市場は、世界REITに占める割合が大きく、これを無視するわけにはいかないと考え、「含む日本」で世界REITファンドを立ち上げた。この考えに賛同いただいて多くの企業型DCやiDeCoで採用していただいている。

 当社ではDC制度に採用されるファンドについて、3つのステージがあると考えている。2001年にDC制度が創設された時からの第1ステージでは、パッシブ運用(インデックスファンド)でコストが低いファンドが好まれた。当社では、各種インデックスファンドや、低コストでバランス運用のニーズに応える「マイバランス(確定拠出年金)」シリーズを提供し、皆様のニーズにお応えしてきた。

 2008年のリーマンショック後の第2ステージでは、新興国やREITといった新たなアセットクラスが注目されるようになった。主要な資産が大きなショックの中で同時に下げてしまうことを経験し、さらに資産を分散するニーズが高まったことが背景である。企業型DCでは、新興国とビジネス上の取引がある企業も多く、その成長を目の当たりにしている方も多かったこともあり、新興国ファンドの採用が進んだ。REITは日銀が量的金融緩和策の一環で購入を進めたことなどがきっかけになって徐々に認知度が高まっていった。

 2012年頃からは第3ステージに入ったとみている。リーマンショックからの立ち直りの後、ギリシャ危機や人民元の切り下げ、日銀のマイナス金利導入や英国のEU離脱など、思いがけないショックを次々に経験する中で、よりリスクに慎重に対処していきたいというニーズが強くなってきた。

 そこで当社ではいち早く2012年2月に、リスク水準を5%以下に抑える「野村DC運用戦略ファンド(愛称:ネクスト10)」<2012022801>(★★★)を商品化し、さらに、リスク水準を3%以下に抑えた「野村DC運用戦略ファンド(マイルド)(愛称:ネクスト10マイルド)」<2013032902>(★★★)も投入した。これらは、アロケーション型といわれる、資産配分比率を市場環境に応じて運用会社がコントロールするファンドである。

 「ネクスト10」は、DC市場ありきで開発した商品だ。通常の商品開発では、投資対象の魅力、すなわち中長期で大きく資産が成長する期待が高い資産に着目して企画するものだが、「ネクスト10」は、リスクに注目して商品を作っている。当初は、説明の仕方が難しいとの声もあった。しかし、DC市場にはこれまで投資に馴染みのない方が多く、あまり大きなリスクを取りたくないというニーズは確かにあると考えた。

 また、自分で運用商品を選んで組み合わせ、必要に応じてリバランスを行っていくということが面倒であるとか、自分ではできないと感じている方は少なくない。このような部分を運用会社にやってほしいというニーズもあった。加入者からのこうしたニーズに応えながら、また、企業型DCの「想定利回り」として多い年1.5%~2.0%を中長期的に達成できる可能性の高い商品を提供しようとして開発したのが「ネクスト10」だ。企業型DCでは200社以上で採用していただき、iDeCoでもすでに18プランで採用していただいた。

 このように当社のDC専用ファンド群の特徴としては、DCで運用されている方々のニーズをいち早くとらえて、それに応える商品を他社に先駆けて提供してきたと言える。

――DC向けの商品として問い合わせ等が活発な商品は?

 現在のところ、「ネクスト10」、「ネクスト10マイルド」に関して問い合わせを多くいただいている。この背景には、現在、厚生労働省の「運用の専門委員会」で議論が続いている「指定運用方法」、つまり、加入者が運用商品を選択しなかった場合に自動的に投資する「デフォルト商品」に相応しいのではないかとの評価がある。将来のインフレリスクに備えつつ、元本割れのリスクも抑えられているところが評価のポイントになっている。

 また、同じく「指定運用方法」の候補に挙がっているターゲットイヤーファンドへの関心も強い。当社では「マイターゲット2030(確定拠出年金向け)」<2015062201>、「マイターゲット2040(確定拠出年金向け)」<2015062202>、「マイターゲット2050(確定拠出年金向け)」<2015022701>を用意しているが、信託報酬の水準を低く抑えていることや、他社にはない「下値に配慮した機能」を付加していることを評価していただいている。

――今後のDC市場への取り組みは?

 DC市場は、今ようやく本格的に普及する段階に入ったと感じている。1月から「iDeCo」の加入対象者が大きく広がったことをきっかけに、DCに関する情報が広くマスコミ等で取り上げられるようになった。この機会に、iDeCoを通じて「積立投資」についての考え方が広まるよう、当社も積極的に情報発信をしていきたいと考えている。

 積立投資は、長期にわたって資産形成をする手段として、リスクを抑えた投資ができる効果的な方法だと思う。18年1月には積立NISAのスタートも予定され、いよいよ積立投資の時代が本格化すると期待される。長期で積立投資をするのにふさわしい商品を世の中に先駆けて提案しながら、商品を提供する立場から、DCやNISAの普及に積極的に貢献していきたい。

    
    

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