資産管理コラム

公務員のiDeCo どうやって選べばいい?

2017/03/23 18:44

 2017年1月より、公務員もiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入できるようになりました。そもそも公務員は、年金の3階建て部分で会社員の企業年金にあたる、年金払い退職給付に加入しています。それにiDeCoがプラスされることにより3階建て部分にプラスアルファの年金を積み立てることができます。

図表1:公務員の年金制度

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出所:モーニングスター作成


 公務員のiDeCoの拠出限度額は月に12,000円、年間では144,000円となっています。企業年金のない会社に勤めている会社員は月に2万3千円まで拠出可能ですので、比べると限度額自体は少ないですが、公務員は年金払い退職給付にも加入していますので、iDeCoはプラスアルファの年金として、老後のための資産形成の一助となるでしょう。
ではどんな点がメリットなのでしょうか。まずはなんと言っても所得控除です。所得税の計算では、年間の課税所得からiDeCoの掛金を差し引いた金額が課税対象となるため、iDeCoの掛け金の分、所得税や住民税が減ることになります。課税所得が330万円を超える人は、住民税を合わせると、拠出額の30%が戻ってきます。たとえば、拠出限度額最大の144,000円を年間に拠出した場合、その30%である43,200円が戻ってくるのです。また、通常運用益にかかる20%の税金が非課税になりますので、一般口座で積立投資をするのであればiDeCoで積立を行った方がお得なのです。

 いいことずくめのようなiDeCoですが逆にデメリットや注意点はあるのでしょうか。iDeCoはNISAと異なり、拠出した金額は原則60歳までは引き出すことができません。ですのである程度余裕のある資金で始めるのが良いでしょう。また、iDeCoでは毎月口座管理手数料がかかります。運用商品は定期預金のみの安定運用にしようなどと考えている方は要注意です。iDeCoの手数料は最低年間で2,004円かかります。もちろん所得控除分でプラスになる金額もありますが、それを考慮しないと年間2,004円以上の運用益を上げないと投資金額ベースでは手数料でマイナスになるということです。運用初期の最大投資金額は1年間で144,000円です。2004円分の利益を出すには約1.4%の運用利回りが必要ということになります。もちろん、投資金額が増えたらその分必要な運用利回りも低くなります。そして、手数料を安く抑える最大ポイントは、手数料は各社異なるため、手数料の安い金融機関を選ぶことです。現在各社で一定期間の間手数料を無料にするキャンペーンなどを行っていますが、一時の手数料で判断せず、長期的な視野に立って見極めるのが重要です。

図表2:イデコのメリット・デメリット

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出所:モーニングスター作成


 最後に、公務員のiDeCoは3階建部分に上乗せできるという点が他の属性の人とは違う大きなメリットです。年金払い退職給付で決まった額が支払われることが約束されているので、逆にiDeCoではある程度リスクを取った積極運用が可能という見方もできます。株式の比率を半分以上にした積極運用や、一方で株式の積極運用には抵抗のある方や、自分でどのように配分を決めていいか分からないという方は、株式の比率があらかじめ明示されているバランスファンドなどもあります。下記図は「DCインデックスバランス」というファンドです。このファンドは株の比率により4つのファンドに分かれていますので、リスク許容度に応じてファンドを選ぶことができます。
よりよい老後のために、今からiDeCoを利用して自分に合ったファンドを選んでみてはいかがでしょうか。

図表3:バランスファンドの種類

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出所:モーニングスター作成